幹細胞のエイジングケア効果

美容液をはじめエイジングケア化粧品に配合される機会が増えている幹細胞。これは簡単に言えば「細胞の元になる細胞」「細胞を作りだす細胞」のことです。体内ではこの幹細胞が自ら増殖しつつ、さまざまな細胞に変化して体を作っているのです。

細胞増殖の働きが皮膚細胞を活発化してくれる

エイジングケア常識非常識幹細胞

化粧品ではこの幹細胞そのものではなく、幹細胞を培養する過程で使われた培養液を配合しています。

 

この幹細胞が化粧品の成分として注目されるようになった背景にはエイジングケアへの関心の高まりがあります。

 

細胞を増殖する働きを持つ幹細胞を補うことで加齢の影響で衰えた皮膚細胞の働きを活性化します。

 

さらに再生を促し、若々しい状態を取り戻したりシミやシワ、たるみといったトラブルの予防・改善に役立つ効果が期待されるようになったのです。

 

年齢を重ねると活性酸素が増加する影響から細胞が老化していきます。さらにセラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸といった保湿成分の生成量が減少し、乾燥とバリア機能の低下が見られるようになります。

 

そしてターンオーバーにも乱れが見られ始めることで古い角質と新しい角質との入れ代わりがスムーズに行われなくなっていくのです。その結果としてシミ、シワ、たるみ、くすみといったさまざまな年齢肌ならではのトラブルが見られるようになるわけです。

 

幹細胞が持つとされる肌の再生を促す効果はこうした年齢肌が抱えている老化の影響を遅らせ、ハリやツヤを取り戻すのに役立ちます。

加齢で不足するビタミンやタンパク質も補えるメリットが

エイジングケア常識非常識幹細胞

細胞の働きが活性化すればターンオーバーの乱れも改善しシミやくすみ対策に効果が得られます。

 

また保湿成分の生成が促されれば乾燥とバリア機能の低下も修復していくことができるわけです。

 

さらに幹細胞には角質細胞を老化させる活性酸素を除去する抗酸化作用が備わっています。

 

他にもビタミンやたんぱく質といった栄養分も含まれているので加齢とともに不足している肌の栄養を補う効果も期待できるのです。

 

こうしたエイジングケア効果からさまざまな化粧品に配合される機会が増えているのですが、製品によってさまざまな幹細胞が使用されています。たとえば人間の幹細胞の培養液を配合した製品もあります。

 

もともと人間の幹細胞なので相性もよく肌に馴染みやすいのが特徴です。ただ原材料が原材料だけに少々価格が高くなってしまうのが難点です。

 

それに対して手ごろな価格で入手しやすいのがアルガンやリンゴなど植物の幹細胞の培養液を配合した化粧品です。幹細胞のエイジングケア効果を試したい場合にはまずこちらの植物由来を配合した製品を使ってみるのがおすすめです。

セラミドのエイジングケア効果

セラミドはエイジングケアにおいてもっとも重要な成分とも言われています。そもそも30歳前後から角質層に含まれているこの成分が減少していくことが肌の老化のはじまりとも言われています。この成分をいかにうまく補っていくことができるか、そのためにも特徴を踏まえておきたいところです。

肌の潤いや外部ダメージの侵入を防げるのはセラミドのおかげ

エイジングケア常識セラミド

セラミドとは細胞間脂質の一種で肌の角質層に存在しています。

 

角質層では角質細胞が層を形成してラメラ構造と呼ばれる構造が維持されていますが、セラミドは改質細胞の間に存在して細胞同士を結び付けつつ、水分を保つ役割を担っているのです。

 

このセラミドか十分に満たされていると角質細胞が適度な感覚を保ちながら並び、潤いが維持されるとともに紫外線などの外部からの刺激が侵入するのを防ぐバリア機能が働くのです。

 

逆にセラミドが不足すると角質層に乱れが生じて角質細胞同士に大きな隙間ができてしまいます。そこから水分が蒸発し、外部からのダメージが奥深くにまで侵入してしまうようになるのです。

 

ですからセラミドを補うとエイジングケア効果が得られるというよりもいかにセラミドの不足を改善することができるかがエイジングケアの大前提ともいえるのです。補うとよい効果が得られる成分ではなく、補うことが必須の成分といってもよいでしょう。

 

このセラミドは原材料や性質によっていくつかの種類に分けられます。

 

現在化粧品に配合されているセラミドは大きく分けてヒト型セラミドと植物セラミドの2種類あり、浸透性なら前者、低刺激なら後者の方が適しているといわれています。ですからどちらが自分の肌に向いているのかを検討したうえで選ぶことも大事です。

エイジングケアにはセラミド1・2・3・6U

エイジングケア常識セラミド

また人間の体内には10種類を超えるセラミドが含まれています。

 

セラミド1、2…と数字で分類されているのですが、エイジングケアに関してはセラミド1、2、3、6Uが向いていると考えられており、これらを配合したエイジングケア化粧品が多く見られます。

 

セラミド配合をアピールしている製品はこうした種類に関する情報も細かく掲載しているので選ぶ際のひとつの判断材料となるでしょう。

 

もうひとつこの成分に関して忘れてはならないのがターンオーバーの過程で生成されることです。ですから加齢の影響でターンオーバーが遅れがちになると生成量も減少し、不足しがちになります。

 

エイジングケアではセラミドを外から補うだけでなく、ターンオーバーの活性化も心がけて体の内部での生成を促す工夫も欠かせません。

 

EGFやプラセンタなどターンオーバーの活性化に役立つ成分も一緒に補うほか、睡眠環境の改善などもエイジングケアの一環として取り入れていくようにしましょう。

ヒアルロン酸のエイジングケア効果

ヒアルロン酸はセラミド、コラーゲンと並ぶ3大保湿成分とも呼ばれており、エイジングケアにおいて必須の成分とされています。そもそも肌の老化は乾燥からはじまると考えられており、この乾燥がバリア機能を低下させ、紫外線のダメージを増すことで活性酸素が増加、老化がますます加速していきます。

質量の6000倍もの水分を溜め込める圧倒的保水量

エイジングケア常識ヒアルロン酸

ですからヒアルロン酸で保湿対策を行うことは加齢の影響をできるだけ防ぐうえでも大きな意味を持っているのです。

 

この成分はムコ多糖類に分類され、ネバネバした状態をしているのが特徴です。

 

このネバネバがクッションの役割を果たしており、関節やじん帯などで衝撃を和らげています。高齢者に多く見られる関節痛も老化の影響でヒアルロン酸が減少してしまっているのが一因となっているのです。

 

最大の特徴は水分を抱え込む驚異的な保水力にあります。質量の6000倍もの水分を抱え込むことができるといわれており、これはわずか1ミリリットルで6リットルもの水分を抱え込める計算になります。

 

この点からも肌の潤いを維持する上でいかに重要な役割を担っているかが窺えます。

 

もともと体内に存在しているヒアルロン酸ですが、含有量のピークは赤ちゃんの頃がピークとも言われています。

 

つまり加齢とともにどんどん減少していることになるわけですが、30歳前後になるとそのペースが加速し、肌に影響を及ぼすようになるのです。それだけにエイジングケアでどれだけうまく補っていくことができるかが問われます。

コラーゲンやビタミンCと一緒に補うと効果がアップ

エイジングケア常識ヒアルロン酸

注意したいのはこの成分は分子量が大きく、体に吸収されにくい特徴を備えていることです。

 

ですからそのままのサイズで配合されているスキンケア製品で肌に直接塗布しても十分に浸透しない恐れがあるのです。

 

そのため現在この成分を配合している化粧品のほとんどは加水分解などの特殊な技術で分子量を小さくしたうえで配合しています。

 

製品ごとにどのような処方で浸透性を高めているのか、ヒアルロン酸配合の化粧品を選んでいくうえでの重要なポイントとなるでしょう。

 

また、コラーゲンやビタミンCと相性がよく、一緒に補うと効果がアップするといわれています。ビタミンC誘導体はコラーゲンの生成を促す効果もあるので乾燥が気になる方はとくに一緒に補っていきたい成分でしょう。

 

また、ヒアルロン酸を配合した美容サプリメントも増えており、こちらでも補うと相乗効果も期待できるでしょう。肌のバリア機能が低下するとエイジングケアそのものが思うようにできなくなってしまいますから、早めのケアでヒアルロン酸を補っていくことがエイジングケアの土台づくりにもなります。

プラセンタのエイジングケア効果

プラセンタはエイジングケアにおいてもっとも重視されている成分のひとつといってもよいでしょう。老化がもたらす肌の変化やトラブルに対して幅広い働きを備えており、万能のエイジングケア成分と呼ばれることもあります。このプラセンタとは哺乳類の胎盤のことです。

ビタミンやミネラルなど色々な成分を含んでいる

エイジングケア常識プラセンタ

この胎盤から抽出されたエキスのことをプラセンタと呼んでいるため、単独の成分ではなくそのエキスにさまざまな成分を含んでいるのが大きな特徴です。

 

ビタミンやミネラル、アミノ酸など豊富な栄養分が含まれているので栄養補給という点でも優れており、老化の影響で栄養不足に陥っている肌の状態を改善していく効果が期待できます。とくにアミノ酸を効率よく補える点が魅力です。

 

ただ、プラセンタがエイジングケア成分として注目を集めている最大の理由は優れた栄養価ではなくグロースファクター(成長因子)という成分が含まれている点です。

 

この成分はもともと胎児の細胞分裂による成長を促すためのもので、スキンケアとして活用すると皮膚の細胞を活性化させる効果を発揮します。

 

よく知られているように老化は活性酸素によって細胞が酸化(老化)していくことで進んでいきます。皮膚細胞を活性化させて乱れていたターンオーバーを修復し、線維芽細胞の働きを促すことでコラーゲンやヒアルロン酸の生成を増やすことができる…肌の老化の根本にアプローチできるのです。

 

そのほかにもさまざまな効果が備わっており、とくに美白効果への関心が高まっています。メラニン色素の生成を抑制する働きがあるため、シミ・くすみ対策に適しているのです。

穏やかながら低刺激な美白効果が年齢肌にぴったり

エイジングケア常識プラセンタ

美白効果そのものはハイドロキノンやアルブチン、トラネキサム酸といった美白成分に比べてやや劣りますが、肌へ刺激が少ないため、バリア機能が低下した年齢肌の美白対策に適している点も魅力です。

 

このようにシワ、たるみ、シミ、くすみなど年齢肌が抱えるトラブルの予防・改善に広く役立つ効果を備えている成分です。ただ注意したいのは種類によって効果や特徴に違いが見られる点です。

 

現在化粧品で配合されているプラセンタには馬由来、豚由来、植物由来、魚由来のものがありますが、胎盤を持ち合わせていない植物、魚由来のプラセンタには成長因子が含まれていないのでとくに注意が必要です。

 

馬由来と豚由来では前者の方がアミノ酸の含有量が多い一方、後者の方が安価で入手できる特徴があります。効果だけでなく経済的な面も踏まえたうえで無理なく使い続けられるプラセンタ配合のエイジングケア化粧品を選んでいくとよいでしょう。

ペプチドのエイジングケア効果

エイジングケア化粧品や低刺激をセールスポイントにしている化粧品に配合される機会が増えているのがペプチドです。これは「ペプチド成分」とも呼ばれており、単独の成分のことではなく、共通した特徴を持った成分の総称として使われているものです。

たんぱく質の材料になりアミノ酸より吸収されやすいのがメリット

エイジングケア常識ペプチド

ペプチドとは簡単に言えばアミノ酸が結合して成り立っている成分のことです。

 

たくさんのアミノ酸が結合するとたんぱく質になりますが、結合している数が比較的少ない(2個〜数十個程度)状態をペプチドと呼んでいるのです。

 

ちょうどアミノ酸とたんぱく質の中間に位置している成分で、もともと体内に存在しているものも少なくありません。

 

たんぱく質といえば肌の原材料、アミノ酸はそのたんぱく質の原材料になるとともに保湿成分の天然保湿因子(NMF)の主成分でもあります。

 

それだけにペプチドも美容に良いことはすぐに想像できるわけですが、どうしてエイジングケア化粧品に配合されるようになったのか?それはペプチドならではの特徴やメリットに理由があります。

 

まずたんぱく質に比べて吸収されやすい面があります。アミノ酸が結合している量が少ないのですから当然といえば当然でしょう。

 

種類によってはアミノ酸そのものよりも吸収性に優れているものもあります。年齢を重ねた肌は角質層の構造に乱れが生じたり、乾燥で皮膚の表面がカサカサに硬くなってしまうなどせっかくスキンケア製品で有効成分を補っても十分に浸透・吸収されない問題点が出てきます。ペプチドはそんな年齢肌にもしっかり浸透するメリットがあるわけです。

ペプチドの1種EGFはターンオーバーを促してシワ・たるみを改善

エイジングケア常識ペプチド

さらにペプチドならではの作用を備えています。この点がエイジングケアで注目されている最大の理由でしょう。

 

ペプチドの中にはエイジングケアに非常に役立つ種類もあります。代表格として挙げられるのがEGF(ヒトオリゴペプチド-1)です。

 

表皮の細胞を活性化させることでターンオーバーを促し、シミやくすみの改善に役立つ成分としておなじみです。

 

成長因子(グロースファクター)とも呼ばれ、プラセンタに豊富に含まれていることでも有名です。同じく成長因子として知られるFGF(ヒトオリゴペプチド-13)もエイジングケアでよく使用されるペプチドです。

 

こちらは線維芽細胞を活性化させる働きがあり、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促すことでシワやたるみの改善に効果が期待できます

 

ほかにはこの2つの成長因子の働きをサポートするIGF(ヒトオリゴペプチド-21)なども代表的なペプチドとして挙げられるでしょう。

 

しかももともとアミノ酸が結合して成り立っている成分なので肌への負担も少なく、バリア機能が低下して敏感になっている肌にも安心して使用できるメリットがあります。こうしてみてもペプチドがエイジングケアに非常に向いている成分であることが理解できるのではないでしょうか。